漢字―生い立ちとその背景/白川静 №0014

漢字―生い立ちとその背景 (岩波新書)

漢字―生い立ちとその背景 (岩波新書)

【レビュー】★★★★☆【タグ】T知識T T資料T
先日も話しましたこの本。さっそく読み終わったので、いざご紹介。
内容はタイトル通り、漢字の生い立ち。
漢字が出来た時代が生臭いから結構残酷な所も多々ありますが、そーゆーの好きなので面白かった。

■道は首を埋めて・・・呪いには呪いを

はい、すでに生臭い感じです(笑)。
と、言うよりも、そもそも漢字・文字が出来た理由が、【呪】をより強いものにするため。
言霊・王の神聖性を強化!もう生い立ちからドロドロですね。

ちなみに
「犬も歩けば呪にあたる」と言われるほど
昔は道に呪詛(そじゅ)呪い的なのがあるとされ、その道を通ると必ず災いが起こると信じられていた。
そこで、昔の人は首を埋めて修祓を加えたとの事。Σ(□`;)余計怖いわ

なんでも、首は呪を防ぐらしく、異族の長の首が最も効果的で境界線に埋めるらしい。
昔は常に呪ってたみたいですね。

異族との戦いでも、先頭に巫女が立ち呪った。そして戦に勝つと敵の【呪】を封印する為に、戈(ほこ)にかけて殺した。その字は今で言う軽蔑とかの字にあたる。
なんとなくいや〜な字です。

■虫・虫・虫・・・・q(T▽Tq)

もっといや〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜な字が
見たまま、虫がいっぱいです。←私がこの世で一番嫌いなヤツ!
字の通り沢山の虫を入れて蓋をする。
なんでも、器の中に沢山虫を入れて殺し合いをさせ、生き残ったヤツが強い呪霊をもつと言われていて、5月5日に100種類の虫を入れ最後の一匹になったヤツは人を殺すほどの力があるとされたそうな・・・
私には初めに死ぬ虫でも効果あるけど(笑)

■王とは孤独で堂々と殺される危険があった

一番面白かったエピです。
王って聞くとすごい権力があるイメージですが、元々王は神と人とを繋ぐ媒介者。
だから祈りを捧げる為に部屋に引き籠ったりと孤独の中で生活したりしていた。
しかし祈っているのに大雨や自然災害が続くと、王として不適合とされ、追放や殺されたりした。
王を殺すって暗殺以外で想像つかない。
まぁだからこそ、その神聖性の結果が権力に繋がったらしいけど。

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漢字一つ。色々な生い立ちがあって面白い。こーゆーエピがまとまったのないかな?
確か記憶ではって字は人が牛かなんかの首を持ってた気がする。意味は忘れたけど(^^;

シャーマンとか巫女とか、ニヤニヤ使える設定や話が詰まった本です。
戦いの先頭で巫女(幼い娘)が呪いかけるとか、、、イイネφ(..)メモメモ。