黄色い星の子供たち 【感想・ネタバレあり】

黄色い星の子供たち [DVD]

黄色い星の子供たち [DVD]

【レビュー】★★★★☆
これは、予告でウルウルした記憶があります。
実際に見てもウルウル以上でした。ただもっと理不尽な描写があるかな?って思っていたけど意外にあっさり見れました。
↑心は痛くなるけど、くすまない。完全に希望を捨ててないからかな?
子供たちってより、ヴェル・ディヴ事件全体にスポットを当てている映画です。

出演: メラニー・ロラン/ジャン・レノ/ガド・エルマレ/ラファエル・アゴゲ/ユーゴ・ルヴェルデ
監督: ローズ・ボッシュ
製作年度:2010年
製作:フランス/ドイツ/ハンガリー
時間:125分

■あらすじ■
1942年ナチス占領下のパリ、ユダヤ人は胸に黄色い星をつけるよう義務付けられ、公園や映画館、遊園地への立ち入りが禁じられていた。それでも11歳のジョー(ユゴ・ルヴェルデ)と家族、隣人たちは、ささやかな暮らしは続くと信じていた。同年7月16日、フランス警察によるユダヤ人一斉検挙が始まり、およそ1万3,000人もの人々がヴェル・ディヴ(冬季競輪場)へと送られる。

■一斉検挙の日

当時、子供たちまで検挙されるとは思ってもいなかった。安心してる所が見ていて切なくなる。
いざ、全員検挙ってなった時の必死さが伝わって来た。
そして何より「パパに言わないと」メインのジョー君の純粋な所に涙が止まらなかった。
「なぜあやまる?」さらっと言える両親の優しさや、他の人たちの一人でも多く逃げれるように自分を犠牲にしているシーンが、ただただすごいと感動してました。

■日常

ヒトラーの日常も交互に挟んで編集してある。
確かに生活の差を見せるにはいいのかもしれないけど、そんなに必要ない気がした。

検挙前の会話で子供たちが
「キリストもユダヤ人だから、もし生きていたら星を付けていた」
そんな何気ない日常のワンシーン。
ユダヤ人迫害への大きな原因の一つだと考えられるキリストだけあって、そのセリフを見た時なんか心に刺さりました。

■ラストの感動の再開シーン

実際そんな奇跡はなかったんだろうな。
逆に胡散臭く感じて、映画なんだよなって思っちゃいました。


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ヴェル・ディヴからの生存者はたったの25人。
4051人の子供は一人も戻らなかった。

戦争ってより、迫害の怖さを考えさせられる映画でした。